医療機器メーカースタートアップCureApp8月21日、都内で「スマート療法」をテーマにしたイベントを開催。

「日本初の治療アプリ」「新しい医療のカタチ」とアピールした。
特別ゲストとして招かれた、井戸田潤さん、柴田理恵さんが生活習慣や治療アプリについて話すひとコマもあった。


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○■スマート療法は保険適用の対象に


イベントの冒頭、CureApp代表取締役社長で医師の佐竹晃太氏が登壇。同社の事業内容をあらためて紹介した。医療系のスタートアップとして2014年より事業展開しているCureAppでは「ソフトウェアで『治療』を再創造する」というミッションを掲げている。

インストールすれば誰でも利用できる市販のヘルスケアプリとは違い、医師の指導のもと、医学的根拠に基づいた正しい支援が行われるのが「治療アプリ」の特徴。

佐竹氏は「海外では、もう数年も前からスマートフォンアプリを利用した治療が一般的になっています。そして日本でも、医師の指導+治療アプリを組み合わせた『スマート療法』について"薬と同程度の効果がある"と認められ、保険適用されるようになりました」と紹介する。

ちなみに国から承認を経た3年前の同日にちなみ、関係者の間では8月21日を「治療アプリの日」と呼ぶそうだ。

スマート療法では、はじめに医師の診察があり、アプリが有効であると診断されたのちに処方コードが発行され、はじめて利用をスタートできる。

佐竹氏は「たとえばヘルスケアプリには、1人で孤独にライフログを取得していくというイメージがあります。これに対してスマート療法では、担当医と二人三脚で頑張ることができる。

患者さんも利用を継続できますし、よりしっかりとした効果が期待できます」と説明する。

ちなみに現在、国内で保険が適用されるのは、高血圧ニコチン依存症の治療時のみ。

しかし海外では、すでに糖尿病高血圧、不眠症、うつ、ニコチン依存症、アルコール依存症、薬物使用障害などの疾患領域において治療アプリが有効活用されているという。



最後に佐竹氏は「いま国内外で治療アプリの開発が活発化しています。近い将来、病院で診察したときに薬ではなくアプリが処方される、そんなことが当たり前の時代がやってくるのでは、と想像しています」と説明。

スマート療法が普及すれば、患者の健康寿命は延伸でき、増え続ける国の医療費は減り、医師の労働環境は改善できる、とも紹介した。


○■治療アプリの効果は?


このあと、お笑いコンビスピードワゴン井戸田潤さん、女優の柴田理恵さん、そして野村医院の野村和至氏が登壇してトークセッションを行った。

治療アプリについて、導入前はあまり効果を期待していなかった、と野村医師。その理由について「どのみち医者が主体となって動かないといけない、と思っていたからです」と話す。

そのうえで、次のように続けた。
「でも実際に高血圧の治療に際してアプリを利用してみると、普段の生活習慣を変えることで血圧が著しく改善する、ということに患者さん自身が気づいてくれて。アプリ内のキャラクターが患者を励ますような仕組みもあって、よくできているなと感心しました」。

最終的には、トライアルの実施期間を延長してくれるように患者のほうからも依頼があった、と明かした。

柴田さんは「私たちは薬に頼りすぎているところがあるのかも知れません。うちの母も、お医者さんのところでもらった薬を毎日、結構な量を飲んでいる。でも、もしかしたら生活習慣を改善することで、自分の力で症状が改善に向かうこともあるのかも知れない。それを一緒にやってくれるのがスマート療法ということですね」と感心しきりの様子。

また井戸田さんは、スマート療法にちなんだ"あいうえお作文"を披露することに。

こういうネタは相方の小沢さんに任せてきたのに、と嫌がりつつも「健やかな健康を、マッシュポテトが好きな、あの子と送るために、とにかくアプリが苦手な、理恵柴田も納得、保険適用で安心安全なスマート療法」とまとめて会場のメディアの笑いをとった。

そして「これからの時代、スマート療法を利用すれば、薬をもらうために病院に通っていた回数も減らせます。何かあったときにお医者さんに行くようにすれば良い。

また、保険適用というところも素晴らしいポイントでした。
身近なスマートフォンで安心を得られる、そんな仕組みだと思います」と笑顔で話した。

近藤謙太郎 こんどうけんたろう 1977年生まれ、早稲田大学卒業。
出版社勤務を経て、フリーランスとして独立。通信業界やデジタル業界を中心に活動しており、最近はスポーツ分野やヘルスケア分野にも出没するように。日本各地、遠方の取材も大好き。
趣味はカメラ、旅行、楽器の演奏など。
動画の撮影と編集も楽しくなってきた。 この著者の記事一覧はこちら

(近藤謙太郎)




(出典 news.nicovideo.jp)


(出典 prtimes.jp)







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